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矯正治療の目的(矯正治療はなぜ必要か) |
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矯正治療の目的は、不正咬合によってもたらされるいろいろな障害を取り除くことです。
その障害の例としては、食べ物が咬みにくい、発音がしにくい、顎の正常な発育を妨げる(劣成長・過成長)、虫歯になりやすい、虫歯の治療が困難、歯肉の炎症がおこりやすい、外傷にかかりやすい、顎関節への障害、心理的な問題(劣等感)などが挙げられます。 |
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治 療 方 法 |
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不正咬合の種類としては、反対咬合(受け口)、上顎全突(出っ歯)、乱ぐい歯、空隙歯列(隙っ歯)開咬(奥歯で咬んでも前歯が開いている)、過蓋咬合(噛み合わせが深すぎる)、交叉咬合(顎が横にずれている)等があります。また、それらの原因としては、上顎、下顎の位置や大きさのずれ、顎と歯の大きさの不調和、悪習癖など様々なものが考えられます。
矯正治療に用いる装置は、不正咬合の状態により異なります。患者さんの不正咬合にあわせて、口の中につける装置と口の外につける装置、自分で取り外しのできる装置とできない装置などいろいろな種類の中から選んで治療を行います。また、装置は一つだけではなくいくつかの装置を組み合わせて使うこともあります。
歯が出ているのを引っ込めるのに隙間が足りない場合や、乱ぐい歯、八重歯など顎と歯の大きさの不調和がある場合などは、歯の本数を減らして、残りの歯をきちんと並べることになります。 |
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矯正治療の開始時期 |
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矯正治療の開始時期は不正咬合の種類や条件によって異なります。一般的には、不正がおもに顎の大きさや位置に問題がある場合は、できるだけ早く治療を開始し、成長を利用して骨組みの問題を改善するようにします。
また、大人になってからでも治療はできます。最近は、歯周病の予防や、管理のために矯正治療される大人の方が増えています。 |
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通院について |
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矯正治療に通う間隔は、装置を付けて歯や顎を動かしている間は、1ヶ月に一度程度です。また、永久歯が生えるのを待っている間や、治療の安定を観察している間は、3〜6ヶ月に一度通う必要があります。
矯正により動かした歯は、元の位置に戻ろうとする傾向があります。また、顎の骨の成長が続いている間は歯並びも変化する可能性があります。そのため、歯を動かす治療が終わった後、治療後の歯並びを維持するための装置(保定装置)を装着し定期観察(3〜6ヶ月に1回程度)を行う必要があります。
矯正治療は虫歯の治療と比べる
と治療期間が長く、根気強く最後まで受診することが大事です。 |